ジャズ界に多いジャズメン兄弟によるスピリチュアル・ジャズ傑作アルバムです。長兄パーシー・ヒース(b)、弟のアルバート(ds)、ジミー(ts)に加え注目はスタンリー・カウエル(p,mbira)の参加、特にカウエルが使う親指ピアノ、ムビラの独特の美しい響きはアフリカへの回帰を想起させるものです。最大の聴きどころはジミー・ヒースによるB面全てを占める組曲Smilin’ Billy Suite。アルコのイントロからドラムがビートを刻みフルート、ピアノ、続いてムビラが加わるテーマはとても美しく心の琴線に触れるスピリチュアルな雰囲気は最高で後々サンプリング・ソースとしても人気の高い曲です。またカウエルの名作Maimounは前年にリリースされたマリオン・ブラウンの名作Vistaに収録された名曲でこのアルバムにおけるカウエルの存在感の高さを示しています。US Strata-East SES 19766 stereo 国内復刻盤 オリジナルは1976年リリースですが本盤は1997年の再発盤でジャケットは多少擦れ、黄ばみがあります。盤面には目立ちませんが軽い擦れがありA-1から2にかけて小さな周回ジリノイズ、5回大きめのパチノイズが入ります。B面でも部分的に小さなチリノイズが入るところがあります。それ以外はほぼ問題ないレベルだと思いますが少しでも気にする方はご遠慮ください。最近ではほとんど見かけない希少なレコードだと思います。